少しだけ、祈ります。

病院で清掃をしているとたくさんの患者さんに会います。ゴミ回収の日には各階でいろんな人に会います。おじいちゃんから若い人まで入院されています。忙しく働いていると難病のことを忘れます。「そうだ、私も病人なんだ」と休憩時間などに頭の片隅に浮かんできます。2年前の今頃、ここではありませんが違う病院に入院していました。入院患者さんの数も多いですが、お見舞いに来られる方もたくさんみえます。「私の時には誰も来なかったな」と思い出します。だから、早く出たくてしかたありませんでした。難病の患者さん、どれくらいいるんだろう。病気を隠して、仕事をしている今の方が少しつらいです。健康診断がくれば、視力のことがばれてサヨナラです。それまではと思います。すれ違う患者さんには心の中で早く治ってくださいねと祈ります。仕事に戻るとなんでもっと優しくなれないのかなと思うことが一杯詰まっています。暗くなりますが、少しだけ祈ります。