私の好きな音楽 忍者のドラマ

子供の頃、お友達の家で見ました。「仮面の忍者 赤影」です。特にビックリしたのが、忍者なのにヘアースタイルは7:3分けです。今はもう余り見ない髪形ですが、当時はサラリーマンなどに多く見られる髪形です。スタイリッシュな髪型ですが、出身は飛騨の山奥です。秀吉に呼ばれて「金目教」という悪の組織を倒すため、どう見ても戦力になりそうもない子供の青影と理屈がやたら多そうな口うるさいおじいさんっぽい白影と一緒に出かけます。赤影は「もう、勘弁してくれよ」という心境だったと思います。わたしもこれで悪とほんとに闘えるのかと疑問に思います。私だったら、逃げます。しかし、現代でも使えそうな最新機器などやけくそな時代考証のおかげで視聴者の視界に煙幕を張ります。UFOが出てきたり、怪獣が出てきたり、その怪獣を忍者の手投げ弾1発で倒したりと、子供ながらに「これはないだろー!」という気持ちの上を行くように、大人たちの悪乗りは続いていきます。いい意味での「子供返り」を目の当たりにして、失禁寸前で開いた口が塞がらない私を見て、友達は「そんなに面白いの?見てもらってよかった」と大はしゃぎです。何でもあり、の時代劇ですが、その頃の特撮で勝とうと思ったらここまで、やらなければ仕方ないよねと同情します。あと、できなかったのは「赤影の巨大化」ぐらいですが、さすがにこれは・・・。しかし、見方によっては、「新しい市場に参入していくとき、従来の見識を疑い、常に斬新な手法をもって、シェアを獲得する。」現代のマーケティング戦略の根幹が見て取れます。斬新で、前衛。「何でもあり」それがこの番組のコンセプトのようです。古い慣習を打破し、新しい時代を作るんだとの意気込みは買いますが、登場する古い京都の時代劇専門役者さんたちの気持ちを考えると複雑な思いです。今、あらためて見返してみると、ストレスや不満、生きづらさが蔓延するこの時代にこのような番組は社会にとって必要かと思います。爽やかで喉越しがとてもいい炭酸水のようです。Gプラスのみすず日記に赤影の力強いマーチを載せておきます。覚悟してごらんください。
※赤影を見た世代がバブルの立役者になっていったことを考えると、子供に見せる番組はよほど慎重に選ばなければいけないとおもいました。